スキップしてメイン コンテンツに移動

診療施設体験実習レポート(2)

診療施設体験実習のレポート第2段。2年生の星野さんのレポートです。
充実した実習をしていただいて、職員も嬉しく思っています。

また、診療に是非おいでください。蛍の季節もおススメです♪

------------------------------------------------------------------------------------------


土佐山へき地診療所での4日間の実習は私にとって想像以上に実りの多いものとなりました。
先生方をはじめ、看護師さん、スタッフの皆さんからいろいろと学ばせていただき、楽しくあっという間に時間が過ぎていったように思います。患者さんの方々もとても優しく、血圧をうまく測れなかった時には「気にしない、気にしない!!」と励ましていただいたりもしました。このような恵まれた環境で実習でき、土佐山に来て本当によかったと思いました。

診療所では、病気の治療という限定的なものではなく、より広範囲に患者さんの生活をバックアップしているように感じました。スタッフの方々は、患者さんとの距離が非常に近く、ひとりひとりの家庭の事情やライフスタイルを理解したうえで、治療の仕方や接し方を工夫している姿が印象的でした。薬を渡すにしても患者さんがいかに忘れずに薬を飲めるかがよく考えられており、細やかな気配りが細部にまで行き届いていました。松下先生が、「診療所ではキュアではなく、ケアをしている」とおっしゃっていたのがまさに当てはまると思いました。
また、実習中ケアマネージャーさんの訪問にも付き添わせていただきました。ケアマネージャーさんもお年寄りにとってはかかせない存在で、強い信頼関係で結ばれているのがわかりました。全体的に、医療機関、福祉施設が協力して土佐山のお年寄りを孤立や不便がないように見守っているように感じられました。

診察に関しては、患者さん一人に対する時間が長く、先生は患者さんとの会話を大切にしていました。何気ない会話の中から日々の変化を聞き出し、悪いところを治療していくということは、長く患者さんと付き合っていなければできませんし、病気の治療というよりも、より快適に生活を送るために不安要素を取り除いていく、という感じを受けました。患者さんも会話をするだけでぱぁと顔が明るくなって、診察室に入ってくる前と顔色ががらっと変わっていた方もいらっしゃいました。
医療のありかたは都会と地方で異なることが多々ありますが、自分が目指したい医療の形がここにはあると感じました。

診療所の実習では机上の勉強では知り得ない実際の現場を見ることができ、また、貴重な体験をさせていただきました。2年生という知識もあまりない状態での実習でしたが、それがかえって勉強に対するモチベーションを高め、将来についてよく考えるきっかけを与えてくれました。
診療所スタッフの方々の「またいつでも来ていいよ」とのお言葉に甘えて、またぜひ実習させていただきたいと思いました。お邪魔になるかと思いますが…次回はもっと知識もパワーアップさせて伺いたいと思いますので、よろしくお願い致します!!

最後に、4日間熱心にご指導いただき、本当にありがとうございました。



コメント

このブログの人気の投稿

高知の方言調査!!

4月に入りました。 雨が降ったり、寒くなったりと天候が優れません。 みなさんの体調はいかがでしょうか。 さて以前に医学科3年生が臨床現場での土佐弁の研究で訪問しておりました。 (記事: http://blogs.yahoo.co.jp/tosayamaclinic/38636193.html ) 現在は臨床現場でより使われる土佐弁リストを作成中のようです。 先日、現在作成中のリスト、またリストにない土佐弁についてみなさんの意見を集めたい、との趣旨でポスターを持参して訪問してくれてました。 ポスターについてコメントを募集中しておりますので、どしどしお寄せ下さいませ。 (森尾)

高知大学医学部へき地医療実習(11月)

10/31-11/1に高知大学医学科5年生のへき地医療実習で、臼井真菜さんと廣辻敬士君が土佐山に来られました。2週間で県内の市中とへき地の医療機関、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、保健所で実習を受け、大学附属病院の外でどのような医療、介護、福祉が実践されているのかを学習します。郡部では高齢化が進んでいること、診療所には高度な医療設備はないが、BPSモデル、地域志向の医療などを活用した医療について講義し、具体的にどうするのかを実際の診療で説明しました。また、患者さんのお宅にも保健師さんと訪問してもらい、生活背景の重要さを実感してもらいました。今後、どのような分野に進もうとも、患者さんを理解するように努力する医師になってほしいと思います。臼井真菜さん、廣辻敬士君、頑張ってね!

7月のへき医療実習その2

7/23-24に高知大学医学部5年生の星俊一郎君と松田愛理さんが当院でへき地医療実習を受けられました。2日間で地域医療を理解することは難しいと思いますが、外来診療、ケアマネジャーとの利用者宅訪問などを通して、人口約950人の地区唯一の医療機関でおこなわれている仕事に触れてもらいました。医療に関することはどんなことでも当院が窓口になっており、ふだん大学附属病院で実習を受けている2人にとって新たな発見がたくさんあったようです。星君、松田さんともにとても真面目に取り組んでもらえて、成長した姿が楽しみです。星君、松田さん、残りの学生生活を有意義なものにしてくださいね。(松下)