この会は、高知県災害医療対策高知市支部会議の主催で、救護病院として指定されている医療機関を対象に順次行われている連絡会と研修会を兼ねたものだそうです。
まず、近森病院の北村副院長から、高知県・高知市の災害医療体制について説明がありました。阪神大震災の教訓で、災害医療拠点病院、支援病院、救護病院が指定されたり、DMATが組織されたりした経過をお話しいただきました。そして災害医療体制は平成22年度末を期限に見直しをしていたところに、3.11東日本大震災が発生し、想定外の事態にも対応すべく、見直しの見直しをおこなうことになっているようです。
次に、近森病院ERの井原先生から「南海地震がおきたときのために」という講演をいただきました。東日本大震災を教訓に、震災時に予想されることをおはなしいただきました。被災した地域はネットも電話もテレビもラジオもありとあらゆる情報が遮断されること、DMAT、自衛隊が来るのに時間がかかること、そして、ライフラインの復旧、ガソリンが行きわたるのに1カ月くらいかかることなどが印象的でした。
発災時には、トリアージ(triage)、治療(treatment)、搬送(transportation)の3Tが重要ですがその前に、傷病者が来るまでに「寿司安城抱擁場所取り」をまずおこなうべきとのことです。
す ・・ スイッチを震災モードに切り替え
し ・・ 指揮(役割)の明確化
安 ・・ 安全確保
城 ・・ 情報収集
抱 ・・ 状況評価と報告
擁 ・・ 支援要請
場所取り ・・ 患者動線、スペースの確保
だそうです。
次に、トリアージ訓練を行いました。今回は、STARTトリアージではなく、PAT(Physiological and Anatomycal Triage)をしました。STARTの一次トリアージで赤になった方を評価するという設定です。全身観察をして素早く概診するものです。
患者役のかたのPATを交替で行いました。
有意義な研修になりました。
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