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1年生の萱原君が実習に来てくれました

 1年生の萱原景成君が実習に来てくれました。
 診察室で、一人一人の患者さんに、きちんと声掛けをしてくれて、好感の持てる実習態度でした。


 実習レポートが届きましたので、ご紹介します。

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1 参加理由
 これまで、高校3年生のとき、地元の香川大学の手術体験セミナーに参加したことがあり、手術室の見学や医療機器を実際に触らせていただくことはありましたが、患者さんの診察を見学することがなかったため、この機会に参加させていただきました。また、昨年参加した高知大学のAO入試説明会で、医療をアンパンマンとウルトラマンに例えて解説してくださった阿波谷先生の話が面白く印象に残っていたため、是非阿波谷先生の診療を見てみたいと思い申し込みました。

2 実習を通して学んだこと
 土佐山診療所に行き最初に感じたことは、看護師さんや事務の方と阿波谷先生が大変仲良さそうであったことでした。私は、これまで患者として病院に来ることしかなく、病院に対して怖い印象を持っていました。しかし、土佐山診療所にはそのような雰囲気はなく、自由に相談することができリラックスして話ができるような環境でした。土佐山診療所にいらっしゃる方々の仲が良く、明るく仕事をされているためこのような患者さんにとってもよい雰囲気を作ることができているのではないかと思いました。
 また、今回、阿波谷先生の診療を見学させていただいて、阿波谷先生の診察は患者さんの発言を非常に大切にしているという印象を受けました。患者さんの病気についてだけでなく、趣味や仕事、生活状況や家族についての話もしっかりと聞き、患者さんが自由に相談できるような信頼関係を築いていることが分かりました。患者さんから病気の症状や経過について正確な情報を集めるための「ドアノブクエスチョン」といったテクニックについても教えていただきましたが、それ以上に阿波谷先生の診療を見ていると、会話や診察の技術よりも患者さんのことを思いやることを大切にしているように感じました。患者さんの中には、複雑な家庭環境の方や認知症で介護が必要でありコミュニケ―ションを取りにくい方もおられましたが、どのような患者さんに対してもその患者さんの生活の立場や背景や過去をとらえて、患者さんを一人の人として深く理解しようとしていたように思います。患者さんの発言に対して否定的な言葉をかけることは全くなく、患者さんに診察で生活上のアドバイスをする際は、一方的に指導する形ではなく、患者さんが実践しやすいことを分かりやすく具体的に伝えていらっしゃいました。
 医学的なこととしては、聴診器で聞こえる音についてやクールボアジェ徴候について、関節注射についてなどを詳しく教えていただきました。特に、聴診器を当てて音を聞くとき、初めて心音を聞いた私にとっては何が分かるのかが全く分かりませんでしたが、先生は心臓のどの位置から聞こえる音を聞いているのか、音から何が分かるのかということを丁寧に教えてくださいました。

3 感想
 病院に行かれる患者さんは病院や医師に対して不安を抱えている方は多いと思います。医療は人を相手にしているため、機械の修理のように、依頼を受けて直して返却するというようなものではなく、患者さんの病気を診るほかに心や生活にも目を向ける必要があると感じています。
 医学部で学ぶことは数多く、今回の診療の見学を通して今後必要となることを十分に考え、それに向けて今から多くのことを勉強していきたいと思います。
今回はお忙しいところお時間を割いていただき誠にありがとうございました。今後も研修に参加させていただきたく思います。これからもよろしくお願いします。

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 たった1日の実習でしたが、いろいろなことを学んでくれたようです。
 また、いつでもお越しください。お待ちしています。(阿波谷) 

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