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医学科1年生 市川陽菜さん 実習感想文

 一年生の市川さんが実習に来てくれました。

 とても熱心に実習をしてくれました。患者さんの気持ちを理解できる素晴らしい医師になると期待しています。また、いつでも実習においでください。お待ちしています。

 診察室で見学させていただくことについて、多くの住民の方々のご許可をいただいています。皆さんが口々に「頑張ってね」「いいお医者さんになってね」と声をかけてくださいます。地域の皆さんの温かい気持ちを感じることは、医学生にとって何よりも大切な勉強になっていると思います。

 地域の皆さま、これからもご協力よろしくお願いします。(阿波谷)

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土佐山診療所での実習       医学科1年 市川陽菜

10月1日に土佐山診療所で実習をさせていただきました。新型コロナウイルスの影響で前期の実習が中止になっている中、土佐山診療所で実習をする機会を設けていただき、ありがとうございます。

土佐山診療所の実習を通じて、患者さんとの会話が非常に大切であると学びました。最近は何をしているか、何があったかなどの会話から、患者さんの生活環境や家族関係、精神状態などを理解することができ、これらを理解することは患者さんに寄り添った医療をするために非常に重要であると感じました。

また、テレビを見ているか否か、どのようなテレビ番組を見ているかなどの会話から、患者さんが認知症や鬱であることに気が付くことができるということも学びました。認知症や鬱は家族でないと気が付きにくいというイメージがあったため、診察での会話でも気が付くことができると学び、勉強になりました。

また、今回の実習に行かせていただくまで、患者さんの生活環境や家族関係、精神状態などをどのように患者さんから伺ったらよいのか分かりませんでしたが、実習を通じて、患者さん自身が病気に関係していないと思っていることも話すことができる関係を築くことが大切であり、このような関係を築くことで会話を通じて患者さんの生活環境などを理解できると学びました。通常、患者さんが診察に来て医師に話すことは、主に患者さん自身が病気に関係していると思っていることであり、患者さん自身が病気に関係していないと思っていることは話さないからです。患者さん自身が病気に関係していないと思っていることが実際は病気に関係していることもあるため、患者さんと様々な話をすることができる関係を築くことが重要であると感じました。

そして、患者さん自身が病気に関係していないと思っていることも医師に話すことができる関係を築くために、患者さんへの話し方が大切であると学びました。具体的には、「あなた」ではなく「私」を主語にした「アイメッセージ」を用いることや、患者さんがおっしゃったことを繰り返す話し方などを教わりました。実際に阿波谷先生は診察で「アイメッセージ」を使用したり、患者さんがおっしゃったことを繰り返したりしており、患者さんへ威圧感を与えず、話しやすい雰囲気であると感じました。

また、その他にも様々なことを学ばせていただきました。具体的には、解剖学や生理学の重要さや医療的な知識以外の知識も重要であるということ、患者さんが何を求めているのか、何を大切にしているのかを知ることが大切であるということなどです。また、実際に聴診器で心音を聞かせていただいたり、心電図の見方を教えていただいたりと貴重な経験をさせていただきました。また、土佐山診療所では患者さんに合わせて薬の渡し方を変えたり、次回の予約を入れたりしており、診療所のスタッフ全員でそれぞれの患者さんの状態や生活環境などに合わせた医療をされていると感じました。

最後になりましたが、土佐山診療所での実習の機会を設けてくださり、ご指導してくださった家庭医療学講座の皆様、土佐山診療所の皆様、誠にありがとうございました。診察に同席することや、聴診をすることを受け入れてくださった患者さんの方々にも、心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

また実習に参加させていただく機会がありましたらよろしくお願いいたします。



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