診療施設体験実習のレポート第3段。2年生の文君のレポートです。 地域での医療は「恵まれないから、やってあげている」ではないことを文君らしい視点で書いてくれました。いくら周りから言われても、機会を与えられても、新しい気づきはいつもその人の中にあります。気づいたキミが素晴らしい。またお待ちしています。 ------------------------------------------------------------------------------------------ まず始めに、今回の実習で学んだことがあります。それは土佐山には土佐山の生活があるということです。私は、患者さんの送迎バスに乗り、細い山道をバスが通って行く時、この場所で生活するのは不便だろうと想像していました。また、診療所で診察を見学する時も、他の大きな病院に行かなければならなくなったら大変だろうなどとも思いました。しかし、そこで生まれ、生活している人にとってはそこでの生活が当たり前であり、不便などと思うことは無いということを聞き、はっとしました。私は自分の中の常識でしか物事を考えられていませんが、今回実習でひとつ、『土佐山の生活』を少しですが感じることができ、ちょっとだけ視野が広いヒトになれたかなと思います。 実習の感想として、一番に思い浮かぶのは土佐山診療所の人の温かさでした。職種に関わらず診療所職員の方々は、ほとんど知識の無い自分に様々な事を教えてくれました。また、質問した事(くだらない事も多々聞いていたと思われる)にも丁寧に答えてくださり、何と優しさにあふれた診療所なのだろうと思いました。そして職員の方だけでなく、診療所に来られる患者さんも同様で、実習中に血圧測定や診察の見学をさせていただく際、快く協力して下さる方ばかりで、そんな優しさや温かい人柄から、むしろ自分が元気をもらったようにさえ思えます。 温かい診療所の雰囲気を作り出しているのは、やはり職員の方の気配りである事も感じました。職員の方々は患者さんの人柄や背景を良く理解し、薬の出し方、診察の際の話し方、治療方針の決定など、個々にあった方法で行っていました。また、診療所内での役割は、職種に限定されず、皆が診療所の事を熟知し、幅広い業務を行っていました。 『この診療所に合った方法でやっている』 質問の答えとして、この言葉を何度